文体が全てを物語る

小説にしても、エッセイにしても、
選ぶ基準は、面白さというより、世界観重視だったります。
そして
これは何に対してもいえること。
なにかを選ぶとき、じっくり吟味するタイプではありません。
仕事、趣味、ファッション。
ほぼほぼ、インスピレーションで決めます。
と本題に戻りまして。
物語の世界観ってなんだろう。
ふと考えたりもします。
まずは喜怒哀楽で分類してみます。
読んでいて楽しい、嬉しい、面白い。
どちらかというと『プラスな感情』によるもの。
哀しい、腹立たしい、切ない。
『マイナスな感情』によるもの。
細かく見ていくならば、
癒し系、なごみ系、爽快系、痛快系などなど。
様々な考察を張り巡らせてみるものの、
なんだかしっくりきません。
そうして行き着く先はやはり文体
なのですね。
文体の定義を見てみると。
-以下ウィキペディアより抜粋-
文体(ぶんたい)とは、文章・散文のスタイルのこと。
文芸評論の研究対象になり、時にはある作品の背後に
作家性を見いだす際の根拠の一つとされる。
・定義
文体の定義はいくつか使い分けられる。
「和文」「漢文」「和漢混淆文」など、
言語の基本的な構造・表記法の違いにより分類される文体。
「だ・である調」のような常体、
「です・ます調」のような敬体など、文章の様式としての文体。
私的には自分とリズムが合う文体というのが、
心地よく感じるポイントだと思います。
この文体に違和感を感じてしまうと、
途端に内容が頭に入ってこなくなります。
このようなことから考えると、
文体というよりも作家との波長が合うかどうか、
ということになるのかもしれませんが。
今一番この文体が心地よく感じられるのは、
川上弘美さんです。
エッセイというジャンル自体、
あまり好みではない私ですけど、
この作家のエッセイは別で、とても気持ちよく読めます。
面白い、楽しい、こういう感情が
沸き立ってくる作品ではないものの、
しみじみ「いいなぁ」という
心持にさせてくれる作家さんです。